ペットにも理想的な最期を。
「終活」という言葉は「終わりのための活動」の略語です。私たち人間の場合は、人生の最期を自分の理想的なものとし、後悔のないようにするための事前準備のことをいいます。
「縁起でもない」と考えることを遠ざけてきた人生の最期。今では、背を向けることなく受け止める大切さを感じ、さまざまな準備を始める「終活」が広がっています。
こうした変化は、人間が飼うペットたちにも大きな影響を与えています。住環境の変化や獣医療の進歩、ペットフードの改良などにより寿命が延び、飼い主とともに生きる時間が長くなりました。そして、ペットに対する飼い主の考え方も「家族の一員」へと変化してきました。
癒し癒され、幸せいっぱいのペットとの生活。しかしながら、ペットは人間の4倍の速さで年を重ねていきます。そこには「別れ」という避けられない現実があります。人間よりも短い生涯であるからこそ、飼い主が「ペットの終活」をきちんと考え、できるだけ後悔のない、理想的な最期を迎えたいものです。
ペットの終活のすすめ
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第1回 ペットの終活は必要ですか?
前向きな終活をし、「ともに有意義に過ごせた」という納得した最期を迎えられれば、飼い主がその後に負うペットロスも軽減でき、ペットも幸せで安心した気持ちで虹の橋を渡れることでしょう。今、「ペットの終活」について、積極的に考える時期が来ているのです。
では、何をしておけばいいのか。第1回は、ペットの終活の取り組み内容について説明します。
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第2回 もしもの事態に備えてホームドクターをつくる
シニア期に入ったペットは、今は健康で元気いっぱいでも、「いつどうなるかわからない」という現実があります。いつもと違うと感じたときに、すぐに連れていくことができる、信頼できるホームドクターを決めておくことが大切です。
では、どんなことを基準にすれば、信頼できるホームドクターを見つけることができるのでしょうか。選び方のポイントをまとめてみました。
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第3回 ペット保険とペット信託で万が一に備えよう
ペットには公的な保険制度がありません。そのため、ペットが病気になったとき、治療費は飼い主が100%自己負担することになります。
安心してシニア期を過ごすためにも、ペット保険の加入は大切な選択肢のひとつだと言えます。
どの保険に加入したらいいのか、選び方がわからない飼い主が多いことでしょう。ここでは、ペット保険の賢い選び方のポイントについてご紹介します。
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第4回 ペトハピライフノートを作成する
ペットの終活には、ふだんから必要な情報を整理してまとめておくことが大切です。そのために、ペットのための「終活ノート」を作成しましょう。
まずは終活用にノートを1冊準備して、ペットの名前・性別・誕生日などの基本情報、思い出や一緒にやりたいことなどのペットとの関係の整理、さらに介護・治療・葬儀・供養など終末期における考え方など、「ペット終活のすすめ」で解説している内容を参考にして、自分の思いを自由に記入してください。
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「ペトハピ ライフノート」のサンプル
第4回 ペトハピライフノートのサンプルがご覧いただけます。
ペットメディア「ペトハピ」が制作した冊子版「ペトハピライフノート」もご購入いただけます。
あらかじめ必要な項目をすべて盛り込んでありますので、多岐にわたる情報を、質問に答えるかたちで記入できます。
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第5回 写真・画像データを整理する/思い出を整理する
写真や画像データを整理することで、ペットとともに過ごしてきた日々を振り返ります。そうすることで、これからペットとどんな時間を過ごしていきたいのか、鮮明に浮かんできます。
そのためにもペットが元気なうちに、整理を始めることが大切です。写真や画像データを見ながらどっぷり思い出に浸ってしまうと作業が止まってしまいますので、そこは注意が必要です。それぞれの行程に時間に区切りを付けて、効率よく進めるとよいでしょう。
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第6回 要介護状態になった場合を考える
近年の獣医療の進歩やペットの住環境の変化などにより、ペットも長生きをするようになりました。ペットも人間と同じように、年を取ると老化や病気などで、思うように体が動かせなくなっていきます。
いったん介護が始まれば、それがいつまで続くのか。終わりの見えない状況に、飼い主の気持ちや体が悲鳴をあげることもあります。きちんと気持ちを切り替えて、肩の力を抜いて、ふだんの生活のなかで介護をしていくことが大切です。
自分の飼っているペットがそうならないとは限りません。要介護状態になった場合を考え、日ごろから介護について考え、その心構えをしておきましょう。
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第7回 「供養スタイル」を検討する
愛するペットが“最期の時”を迎えたら、あなたはどうしますか? いつかは別れが来るとわかっていても、実際にその日を迎えると、どうしたらよいのかと困惑してしまいます。大切な家族の一員であるはずなのに、どのように供養すべきか迷ってしまうのです。
自宅で写真を飾り、大好きなおもちゃやおやつをお供えする。ペット専用の共同墓地に埋葬する。ペットのお墓を購入して埋葬する。ペットの供養の仕方に「形」はありませんので、どれもがよい供養と言えるでしょう。
大切なことは、ペットを思い出し、いつまでも忘れないでいてあげることです。納得のいく供養ができるように、ペットが元気なうちから検討しておくことをオススメします。
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第8回「ペットの終活のすすめ」総まとめ
これまでご紹介した内容から、飼い主であるあなたのやるべきことが見えてきたと思います。やるべきことを実現するためには、それらを整理し、いつまでに実現するかという目標を設定する必要があります。
優先順位を考えながら、余裕を持ったスケジュールを決めていきましょう。下記の手順で進めていくと、きちんと整理しながら達成することができます。
ここでは、これまでの「ペットの終活のすすめ」の総まとめをしたいと思います。
ペット終活コラム
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本当に正しい「ペットの終活」とは、今を楽しく生きるための活動
昨今、ペットの終活についての話題が増えてきました。その多くは、シニア期以降の犬や猫の生涯の終焉に重きをおく活動になっています。
また、必要以上に楽しさを前面に押し出した活動も散見されるようになりました。しかし、それは飼い主とペットにとって最善の「終活」なのでしょうか。ペットメディア「ペトハピ」では、理想的なペットの終活を目指して、自分でできるペットの終活を提案してきました。
今回はそれを元に、なぜ「ペットの終活」が必要なのかを一緒に考えたいと思います。
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いま「ペットの終活」が注目される理由とは?
数年前から「ペットの終活」についての話題が増えてきました。その多くはシニア期以降の犬や猫の終焉をテーマに、最後の過ごし方や供養の仕方に重きを置く考えになっています。
しかし、私は少し違う考えを持っています。
それは「命には限りがあることを意識して、後悔のないように、いまを楽しく有意義に過ごすためにペットの終活を実践する」という考えです。その考え方がいまペットロスを軽減することに繋がるのではないかと注目されつつあります。今回は「生きる」をテーマにしたペットの終活についてお伝えします。
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【レポート】思わずもらい泣き。「恩返しのペットの終活」
リソルグループが運営する多世代交流型リゾートコミュニティ「リソル生命の森」において、ペットメディア「ペトハピ」と共催で「恩返しのペットの終活」ゼミが開催されました。
リソル生命の森は、“いきがい・絆・健康・くつろぎ”をテーマとした各種講座「お茶の間ゼミ&スクール」を開催しております。この一環として開催された今回の終活ゼミは、少人数の対話方式で行われました。
今回はその「恩返しのペットの終活」ゼミの模様をお送りします。
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ペットロス症候群にならないために“いま”やるべきこと
ペットロスとは、その文字のとおり「ペットを失うこと」を意味します。犬や猫などのペットを失うと、さまざまな症状が精神的、身体的、あるいは双方に起こる場合があります。それを「ペットロス症候群」といいます。
ペットとのお別れで後悔しないためにいまからできること。ペットとお別れした後も、素敵な思い出だけを残したい。そのためには、日ごろから「愛犬・愛猫に対してできることは、すべて、いますぐにやる」という覚悟と行動が必要です。そしてその姿勢こそが、やがて自分をペットロス症候群から救うことに繋がるのです。
ここでオススメする「ペットの終活」は、そのネーミングからシニア期を迎えた犬や猫を対象にしていると思われがちなのですが、実際には愛犬・愛猫の年齢に関わらず、いますぐに始めていただきたいものなのです。
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【レポート】なぎさグループとペットメディ"ペトハピ"が「ペットの終活」セミナーを開催
霊園・墓石の総合企業・なぎさグループの新社屋・市川ゲートウェイにて、「ペットの終活」セミナーが開催されました。
このセミナーは、なぎさグループ友の会「やすらぎ21」の会員さんを対象としたものです。
「やすらぎ21」は、もしものときに残された家族の負担を軽減することを目的とした終身会員システムです。入会金(1万円)のみで年会費や積立金がかからないにも関わらず、葬儀費用などの会員割引といったさまざまなサービスやイベントに参加できるなど、魅力的な会員組織です。ペットの終活セミナーもその一環として開催されました。
今回はその「ペットの終活」セミナーの模様をお送りします。